当科の特色

脳神経内科の関連の病気は非常に多く、主に脳や脊髄、神経、筋肉の病気を診る内科です。頭痛、めまい、意識がおかしい、手足に力が入らない、ふらふらして歩きにくい、手足がしびれる、物忘れ、しゃべりにくい、ものが二重にみえる、勝手に手足がふるえる、勝手に動くなどの症状がある方が対象となります。
神経救急疾患の患者さんに対して緊急に対応するため、当院では 24 時間 365 日救急患者受け入れ、常時検査受付が可能な体制を敷いています。脳血管障害急性期の患者さんに対しては、迅速な検査、診断、治療を行う他、常駐しているPT(理学療法士)やOT(作業療法士)やST(言語聴覚士)による早期リハビリテーションを進めており、患者さんがスムーズに退院またはリハビリテーション病院に転院できるようにすることで、早期の家庭復帰、社会復帰を目指しています。その他の専門的疾患に対しても専門的な検査、診断、治療の他、常駐している医療相談員と連携して特定疾患申請、身体障害者申請等がスムーズに運ぶようにサポートしています。
また、プライマリー・ケアの一環として、当院他科でカバーできない疾患や診断のつかない病態に対して、可能な限り診断につなげ、専門家へ繋ぐ役目も果たしていきます。

主な対象疾患

具体的な疾患としては脳血管障害(脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作)、髄膜炎、脳炎/脳症、てんかん、ギラン・バレー症候群等の神経救急疾患に加え、神経変性疾患と呼ばれるパーキンソン病、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症/視神経脊髄炎、重症筋無力症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、多発性筋炎/皮膚筋炎といった専門的疾患の診療を担当しています。

手足に力が入らない、ふらふらして歩きにくい、手や足先がしびれる、物忘れがある、話しづらい、ものが二重に見える、手足が勝手に震える、また勝手に動く、頭痛、めまい感、意識障害などの症状がある方は、かかりつけ医にご相談の上で当科を紹介受診されることをお勧めいたします。

診療体制

2020年4月より1名増員となり常勤医3名体制で外来診療、入院管理、救急対応しております。脳神経外科と連携して脳卒中 on call も担当しております。

現在、当科では神経変性疾患の全身機能評価を進めており、定期的な入院での運動機能評価を積極的に行っております。特に嚥下機能低下がある患者さんに対しては嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査を行い、言語聴覚士(ST)、栄養士と連携して摂食機能評価を行っておりますので、原疾患に関わらず嚥下困難感があれば当科外来受診をご検討ください。

外来診療案内

月・火・金の午前中に外来診療を行なっており、原則かかりつけ医からの紹介制・予約制となっております。急患に関してはこの限りではなく、かかりつけ医の先生方におかれましてはいつでも直接当科に御連絡いただけますと幸いです。

スタッフ

田邊 肇(タナベ ハジメ) 部長

防衛医科大学 平成12年卒

[指導医・専門医・認定医]

  • 日本神経内科学会指導医
  • 日本内科学会指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 脳神経内科専門医
  • 日本内科学会認定内科医

[所属学会]

  • 日本内科学会
  • 日本神経学会
  • 日本人類遺伝学会
  • 日本認知症学会
  • 日本頭痛学会
  • 日本医史学会

園田 理子(ソノダ アヤコ)

鹿児島大学 平成29年卒

[専門医]

  • 内科専門医

[所属学会]

  • 日本内科学会
  • 日本神経学会
  • 日本臨床神経生理学会

川野 紘平(カワノ コウヘイ)

鹿児島大学 令和2年卒

[所属学会]

  • 日本内科学会
  • 日本神経学会

入院患者件数の内訳

病名/年度 2018 2019 2020 2021 2022
脳血管障害 123 181 216 216 165
神経感染症(髄膜炎、肺炎など) 10 21 22 9 6
てんかん(原発性、症候性) 13 11 23 12 19
免疫関連性中枢神経疾患 12 18 15 13 11
パーキンソン関連疾患 5 3 6 4 3
多系統萎縮症 2 3 5 7 1
脊髄小脳変性症 2 5 10 1 0
筋萎縮性側索硬化症 17 26 16 10 7
ギラン・バレー症候群 など 6 9 8 6 3
感染症(肺炎尿路感染など) 18 38 40 23
その他 25 52 110 87 99
合計 205 347 469 405 337